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2009年03月 の記事一覧

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真昼の月=優しい誘惑2=

「・・・・・・・・・・・・・・・。」


昨夜とは明らかに違う表情をした彼が、そこにはいた。


彼は、自分が今どんな表情をしているのか気付くことさえないままに、私の体をベッドの上に寝転がせ、その両手首をシッカリと掴み上げた状態でコチラを見下ろしている。


その顔が、血の気を失ったかのようにして蒼褪めていること・・・・・・・彼は、まだ知らずにいるのかも知れない。





年下の彼15

「奈々深・・・・・・・・・・」


後ろから彼が私の名前を口にした。


その手が、私の腰の両側をシッカリと押さえ込んでいる。




気まぐれ仔猫45

「で?!海里、お前、なんで連絡してこねえんだ??」


彼がその唇を離した後で、私のおでこを撫でながらニンマリとその口元に笑みを湛え、聞いてきた。


今日、彼にこの質問をされたのは何度目だろう??


テーブルの上に仰向けになったまま、私はその答えに少し戸惑いを感じていた。





真昼の月=優しい誘惑1=

「一緒に、いこ?!」


重い瞼を開けば、全ては終わっている筈だった。



だが、目の前には何故か彼女がいて・・・・・・・・・・・




気まぐれ仔猫44

私の悲鳴のような声が車内に響き渡っていた。


別に、命に関わるような大変なこととか、とっても嫌なことをされたという訳ではないのだけれど、私の口からは信じられないような声が漏れていた。






気まぐれ仔猫43

「海里、俺はまだ、お前の返答を聞いていねえぞ。」


そう告げてくるりゅうちゅん独特の低音ボイスも、今の私には聞こえているけれど、聞こえていないと同じようだった。




気まぐれ仔猫42

「お前、なんで連絡してこない?!」


彼がその唇を私の乳房の丸みに添えながら、そんなことを告げてきた。




真昼の月=月の誘惑3=

「折角だ、最後までそのお姉ちゃんの面倒みてやりな。」

奴は戸口付近で悠々とタバコを咥えていやがった。


「なんでだよ?!」

当然の事ながら不満を口にすると、奴はその口元に笑みをふくんでいた。


「そうすりゃあ、後はその姉ちゃんが何とかしてくれる・・ぜ。」

「あん??」





泡沫6

布団の中で、ふたりその身に何も纏うことも無くそれを重ねれば、確かに私の体がその感触を覚えていた。


頭の中に、そのことの記憶は残っていなかったのは確か。



けれど、その時に味わった感触を、私の肌はシッカリと記憶し、覚えこんでいた。




籠の中・・・13

ぴりりり・・・・・・・


薫さんが、手にしていたそれの口を引き裂き、開いていた。


私はその様子を薫さんの体の上に跨ったまま、黙って見ていた。




泡沫5

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


閉じられていた瞼を開くと、そこには見覚えのない天井の模様が映し出されていた。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

その天井を私は虚ろな表情で見上げたまま、何も言わずにその場に体を横たわらせていた。

私の体は、布団の中に納まっている。




年下の彼14

「はあ・・・・・・・・・あ・・・・・・・・・・・」


小さく、控えめにではあるけれど、彼の弄る手の動きに合わせて、私の唇から吐息が漏れ出していた。

まだ、喘ぎには変わっていない。


その喘ぎになる前の、甘ったるいような、気だるいような・・・・・・・・

それでいて、どこか誘いをかけているかのような・・・・・・


そんな吐息が、漏れ続けていた。




年下の彼13

もお~・・・・・・・・・・・・


目一杯ハイな気分になっている彼に眉を潜めながらも、どこか口元が緩みっ放し状態の私。

彼の行為を決して嫌がっているというのではないのだけれど、やっぱりなんだかくすぐったい。


そんな私の唇を、彼が後ろからすいっ・・・・・・と、塞いできた。




真昼の月=月の誘惑2=

「たくちゃん。」


その店の入り口にまで辿り着き、通された部屋は薄暗かった。

薄暗がりの向こうから、聞き覚えのある女の声と共に、思い切り良く首に重量感が加わる。


「・・・・・・・・・・・・・。」


俺は首にぶら下るようにして腕を巻きつけてきた女をそのままに、奥へと進む。


「よう。」


そこでは見慣れた一人の男がタバコの煙をゆったりと吐き出しながら、大きなソファーにその体を預けていた。




真昼の月=月の誘惑1=

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


久し振りに踏んだ家の敷地に敷き詰められている大量の飾り石。

それを音をたてて踏みしめながら、ゆっくりと自分のペースで歩み行く。


見上げたそこには大きな月。

それが、朧に光を放っていた。




泡沫4

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ちょっと待て、お前。」


先輩が、私の方を見て、直立不動で固まっていた。


「?!」


私はそんな先輩に向かって小首を傾げながら振り返って見ていた。

私の周りでは、何人もの女の人達が忙しそうにして作業を行っている。


先輩は、その中央に立つ私を見て呆気に取られたような表情をしていた。



年下の彼12

「奈々深、俺、今日は奈々深に聞いてもらいたい話があって来たんだけど・・・・・・・・」


それまで逸らしていた視線を戻した彼が、私の目をジッ、と見据えてきた。


「あのさ、俺達、付き合いだしてから結構経つよね??」

「うん・・・・・・・今年で、4年になるね。」

「うん、4年。その間に何回も何回もデートしたし、その度にいろいろと話して、それで、どんどん奈々深とは仲良くなって行って・・・・・・・で、今まで来たんだけど・・・・・・・・・・」


彼が続ける言葉を、私はただ、黙って聞いていた。

自分がついさっき爆弾発言(?!)らしきものをしたことなどは忘れてしまったかのようにして、私はその言葉に耳を傾けていた。



気まぐれ子猫41

私にとって、りゅうちゃんはなくてはならない存在だった。

でも、その存在は私の手が簡単に届くところには無くて・・・・・・・・・



あれ以来、りゅうちゃんが私のことを呼んでくれることは無くなっていた。



私が彼独特のあの低い声を聞くことが出来なくなってから、1年以上が過ぎようとしていた。



年下の彼11

「奈々深、今日、暇?!」


「えっ、うん。」


「そう、出て、これる・・・かな??俺、今奈々深のアパートの前にまで来ているんだけど・・・・・・・」



電話の向こうの彼の言葉に、思わず携帯を片手に持ったまま、部屋のドアを開け、階段の踊り場から下を覗き込んでいた。


「・・・・・・・・・・・・・。」


そこには、携帯を片手にコチラに向かって手を振る彼の姿があった。


泡沫3

「兎に角、なんでも良いから今すぐ断れ、そんなアホな依頼!!」

「やです!!前金だって貰ったのに・・・・・・・・・・・・!!!!!」

「ま、前金?!お前、まさかそれ、使っちまった・・・・・・・・ってのか?!」

「いや、それはないですけど・・・・・・・・」

「だったら返せ、今からなら間に合うだろう??」

「え~でも、ほんとに使い切れないくらい沢山貰ったから・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・依頼契約料の総額、いくらか聞いてもいいか??」

「前金だけでも○○○万なんですけど・・・・・・・・」




泡沫2

「お前らはもういいから帰れ、後は俺がこいつとふたりきりで話をする。

帰りの車以外はいらねえ。」


「・・・・・・・・・・・・話って、何なんですか?!」

その他大勢の護衛団がその場から消えるのを待って、先輩に向かって質問を投げ掛けた。


「・・・・・・・・・。」

ベシッ・・・・・・・!!!!!


行き成り、平手で頭を叩かれた。



泡沫1

「おい、希咲。」


町を歩いていて、聞き慣れた声に呼び止められた。

振り返ったそこには、見慣れた先輩の姿と、それを取り巻く(?!)危ない世界の方々がズラリと肩を並べて立っていた。


「先輩、一般の方々が目一杯びびってるんですけど・・・・・・・・・・・」

「あ~・・・・・・・・・俺は何もしてねえぞ、あいつらだって特には何もしねえよ、立ってるだけだ。」



それだけでも、他の方々は十分過ぎるほどのプレッシャー、感じていると思いますけど。




白夜5

・・・・・・・・・・。


それまで無言で眠り続ける匠にいちゃんを見下ろしていた彼が、その視線を私の方へと向けてきた。

少し神妙な面持ちの彼は、私に向かって何か言い掛けて、それから、机の上に置いたままになっていた私のミニのワン・ピースを手に取ると、それを私に被せ、着せてくれていた。


・・・・・・・・・・・・・・・。

背中のファスナーを締めようとして、私が両手を後ろにした時、彼がそこに手を廻してきてそれに触れてくる。


「?!」

不意に顔を持ち上げると、私の唇に彼が自身の唇をそっと重ね合わせてきた。




白夜4

彼は、丁寧にその部分を指先で弄り、位置の確認を行っているようだった。


その指先が緩やかな動きを繰り返す度に、私の口からは大きな喘ぎが漏れそうになる。

けれど、それは更に強く押し当てられた唇によって、くぐもったものへと替えられていた。


その時のキスが、堪らないほどに心地良くて、私は思わず彼の首に自らの腕を絡ませてより強く、それの感触を味わっていた。




白夜3

私の方に伸びてきた志信兄ちゃんの手が、二の腕を掴んできた。

掴まれたと思ったら、そのまま一気に引き寄せられて・・・・・・・




その先は、言うまでもないのかも知れない。




籠の中・・・12

私の胸元にあるそれは薫さんの手の平に捏ねられて、あっという間に硬くなっていて、感度がびんびんになってた。

薫さんの手の平から伝わる柔らかながらも、刺激的な感触。


それが、私に対して堪らないほどの心地良さを与えてくるので、私の唇から漏れるその声の音量が、どんどんと大きくなっていた。




年下の彼10

「奈々深、野菜ジュース、飲む??」

「うん、ありがと。」


決して広くはないけれど、私にとってはお気に入りの場所に彼が座ると、こちらに向かって笑顔を見せながら手にしていた野菜ジュースを差し出してくる。


私はそれを受け取って、その彼の隣に座ろうとしたその時、ふと気がついた。

年下の彼9

「・・・・・・・・・・・・・・・。」



彼は、ドアの鍵を閉め終えて、そのまま、力が抜け切ったかのようにしてズルズルとその場に座り込んでしまった私を黙って見下ろしていたようだった。



気まぐれ仔猫40

りゅうちゃんが、私の体をそっと抱き寄せてきて、今にもキスしそうなくらいにその顔を近づけてきて、でも、キスはしないままに私の表情を楽しむかのようにしていた。

今にもその唇が触れ合ってしまうのではないかと思うような超・至近距離から、丸で私の反応を観察でもするかのようにして、細かに私の表情を見てくる。



ある程度そうして楽しんだ後で、彼が私の後ろに廻したその手で、ブラのホックを外していた。




白夜2

結局のところ、私はそのまま匠にいちゃんと一緒に彼のベッドの中で眠りに就いていた。


シングルサイズのベッドは二人で寝るにはちょっと狭くて、それでもやっぱり匠にいちゃんと一緒に居たということもあって、私達はお互いの体を横にすると、その体を密着させた状態で寝ていた。


彼の均整のとれた長く、形の良い腕が、私のウエストの隙間を掻い潜って伸びている。

もう片方の腕も、同じようにしてウエスト部分のところから伸びて、私の体を包み込むかのようにして垂れている。


彼の手の平はとても大きくて、私はそれの片方に自分の手の平を添えて、指を絡めた状態で眠っていた。



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