カテゴリ:あなたのそばに の記事一覧
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あなたのそばに1
「?!」いつものように、配達で事務用品をとある学校に届けに行ったところ、偶然にそいつと遭遇した。
「藍?!」
って、何ぽけっとした顔で私の顔見てるのさ。
そりゃ、その時の私の格好、決して女らしい服装ではなかったけれど、そこまでの視線は必要ないと思う。
私は、高校を卒業して直ぐに、親が営んでいる文具店の手伝いをするようになっていた。
あなたのそばに2
「あ~・・・・・・・腹減った。」そう言いながら、そいつが体をテーブルの上に思い切り良く体を突っ伏すかのようにしてつぶやいたのは、彼の注文する印鑑の種類を決定し終えてからのことだった。
「お疲れ様、これから、急ぎで回しておくから、来週には出来ると思うよ、こっちに届いたら連絡するんで、ここに連絡先とか書いておいてくれる??」
私が彼に向かって白い紙を差し出すと、彼は「おう」と答えて、スラスラと書き出していた。
思っていたよりも、丁寧に書かれているその文字に感心しながらそれを受け取る。
「じゃ、きたらここに連絡するね。」
あなたのそばに3
私って、やっぱり、柏崎のことが好きなんだな。なんでだか知らないけど、こいつと一緒にいると、冗談でもなんでもなく、胸が熱くなる。
熱いというよりも、温かくなる。
気持ちが落ち着くというか・・・・・・・・そいつのそばにいると、なんだか物凄くほっとして、素直に、ありのままの自分を表現することが出来ていた。
背伸びなど必要のない、ありのままの自分でも、そのまま、何の蟠りもなく受け入れてくれ、接してくれるそいつが、益々好きになっていた。