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2009年06月 の記事一覧

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気まぐれ子猫Ⅱ・22

「・・・・・・・・・・好きなようにやっておいて良いぞ、坂上。」


彼が電話の相手に対してそう告げていたのは、私の腰がその刺激に反応して浮き上がり出していた時だった。







気まぐれ子猫Ⅱ・21

ぶぶぶ・・ぶ・ぶ・・・・・


その時、定期的な音と共に、軽い振動が伝わってきた。

音と、振動の元となっていたのは、彼の胸ポケットにしまわれた状態になっている彼の携帯だった。



「・・・・・・・・・・・・・・・。」

暫くの間無言でそれを見ていた彼は、それをポケットから取り出すと、素早く私の体から離れていた。







あなたのそばに3

私って、やっぱり、柏崎のことが好きなんだな。


なんでだか知らないけど、こいつと一緒にいると、冗談でもなんでもなく、胸が熱くなる。

熱いというよりも、温かくなる。



気持ちが落ち着くというか・・・・・・・・そいつのそばにいると、なんだか物凄くほっとして、素直に、ありのままの自分を表現することが出来ていた。


背伸びなど必要のない、ありのままの自分でも、そのまま、何の蟠りもなく受け入れてくれ、接してくれるそいつが、益々好きになっていた。





泡沫10

信じられないような声がその唇から洩れそうになるのを、咄嗟に止めることが出来たことに驚きを感じていた。


先にその部分を刺激された時とは違う、別の感覚に、私の体が思わずそれから逃げ出しそうになっている。



「逃げんじゃねえぞ、希咲・・・・・・・・ま、どうしても・・ってんなら止めはしねえが・・・」

先輩は、ゆっくりとそんな言葉を吐き出しながら、その部分を弄んでいた唇で、私の太股をなぞり、軽く音をたてながらそこに吸いついてきた。





泡沫9

「せ、先輩、先輩・・・・・・・・・・・・・・・」


時間の流れが進むと同時に、私の呼吸も荒くなってくる。

途切れ途切れの呼吸と共に、先輩を呼びつつ、彼が私の体に与え続けてくるその感覚に溜まりかねていた。


体の奥から込み上げてくる熱い感覚に、意識がだんだんと朦朧としてくるというか、体中の力が抜けてくるというか・・・・・・・・・


兎に角、今まで一度も味わったことのない感覚でいっぱいになっていた。





あなたのそばに2

「あ~・・・・・・・腹減った。」


そう言いながら、そいつが体をテーブルの上に思い切り良く体を突っ伏すかのようにしてつぶやいたのは、彼の注文する印鑑の種類を決定し終えてからのことだった。


「お疲れ様、これから、急ぎで回しておくから、来週には出来ると思うよ、こっちに届いたら連絡するんで、ここに連絡先とか書いておいてくれる??」


私が彼に向かって白い紙を差し出すと、彼は「おう」と答えて、スラスラと書き出していた。

思っていたよりも、丁寧に書かれているその文字に感心しながらそれを受け取る。


「じゃ、きたらここに連絡するね。」





年下の彼24

私好みの装飾が施され、キラキラと輝いているそれを見て彼との付き合いの長さ・・と、いうか、彼と共に過ごしてきた時の流れを改めて実感してしまっていた。


本当に、悠一くんはいつも私の事、一生懸命になって考えてくれていると思う。





あなたのそばに1

「?!」


いつものように、配達で事務用品をとある学校に届けに行ったところ、偶然にそいつと遭遇した。



「藍?!」

って、何ぽけっとした顔で私の顔見てるのさ。


そりゃ、その時の私の格好、決して女らしい服装ではなかったけれど、そこまでの視線は必要ないと思う。

私は、高校を卒業して直ぐに、親が営んでいる文具店の手伝いをするようになっていた。




気まぐれ子猫Ⅱ・20

ちっ・・・・・・・・・ちゅっ・・・・・・・・・・・・・・・


そんな感じに、彼が小さく湿った音を響かせてきた。






気まぐれ仔猫Ⅱ・19

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」


とろんとした表情のまま彼の顔にその視線を向けると、そのことに気が付いた彼が私の方に向かって笑みを漏らしてきた。


ニンマリ・・・・・・


って表現がピッタリなような笑み。




気まぐれ仔猫Ⅱ・18

「海里、早く元気になって、また学校で会おうね♪♪」


目を覚ました私のベッドの枕元に、可愛いラッピングに包まれたクッキーが置かれていた。

それに添えられていたメッセージカードの文字に、見覚えがあった。


「え、うっそ、まさか・・桂・・・ちゃん・・・・・・・・・・?!」

「それだけじゃねえぞ、笠原ってえのと、塚本ってえのも一緒に来たぞ。」


私が枕元にあったそれを手に驚いていると、その後ろから、りゅうちゃんの声が響いてきた。




気まぐれ仔猫Ⅱ・17

・・・・・・・・・笠原が、携帯の向こうから私の名前を口にしたところまでは覚えている。



椿・・・・・・・・

って、彼が私の名を呼んできた。



私はそれに何とかして返事を返そうとしたのだけれど、声が出なかった。


で、なんでだかは分からないのだけれど、笠原の声を聞いたと同時に、それまで無理矢理にっ・・ていうか、自分でも無意識のうちに押し込めていた沢山の思いがあったみたいで、それらが一気に私の頭の中で爆発しちゃったみたいだった。

で、グルグルって感じに急に物凄い眩暈に襲われて、で・・・・・・・・・・








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