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2009年02月 の記事一覧

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籠の中・・・11

「お前、何してんの?!」

「ご、ごめん・・・・・・・・あの、薫さん、いくら起こしても起きなかったから、その・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・動くな。」

「え?!」

「動くなよ、でないとその先の保障は出来ないぞ。」



ほ、保障?!保障って、何???



気まぐれ仔猫39

「海里、お前の服、脱がしても構わねえか?!」

長椅子の上にダランと体を転がしたままの私の体の上に跨り、彼が静かに囁いてきた。


「服・・・・・・・・・・・・??」


全身に残るだるさの方が勝っていた私は、りゅうちゃんの語り掛けにもそれらしい反応を示すことすら出来ずに、焦点の合わない目で天井を見上げていた。


「あ~、服だ、脱がしてもいいだろ?!」


年下の彼7

「・・・・・・・・・・・・・・・・。」


彼が、その足を不意に止めていた。

そして、その視線の先にあるコンビニを、彼は暫くの間黙ってみていた。



気まぐれ仔猫38

「く・・・ううっ~・・・・・・・・・・・・・・・!!」


私は体の奥から込み上げてくる感覚に対して、素直に声を上げることが出来ないままに、目の前にある彼の胸元に顔を埋めるようにして声を押し殺していた。



年下の彼6

時間を忘れてしまったかのようにして繰り返されたキス。


彼がそれの終わりを告げるかのようにして、私の頬に手の平を添えると、それまで絡み合わせていた舌先をそっと引き抜いて、触れるだけのキスを続けた。


ディープなキスも良いけれど、私はこうして軽く重ね合わされるキスの方が心が落ち着いて、好きかも知れない。

彼の胸元に手の平を添えながら、私はそれを受け続けていた。



年下の彼5

触れ合っていた唇が、静かに離された。


軽く重ね合わされたそれがゆっくりと離れたその時、私はなんだかとろんとした表情をしていたような気がする。



年下の彼4

「あ、あの・・・・・」


制服姿の彼と歩き出して間も無く、そのプレッシャー(?!)に耐え兼ねて、思わずその不安を言葉にすることしか思い浮かばなかった私は、思い切って彼に話し掛けてみた。


「なに?!」


私の言葉に、彼がコチラを見下ろしながら聞いてくる。

「私、制服着ている悠一くんと歩いていて、不釣合い・・・・・・・っていうか、可笑しかったりとかしていない、かな??」

「何?!そんなこと気にしてるの?大丈夫だよ。」


なんて言って、彼は全くそんな事なんか気に掛けることなく人込みの中を手を繋いだまま、突き進んでいた。


年下の彼3

それは、偶然だった。

その日、私は仕事の関係で書類を取引先にまで送り届け終えた後で、そのまま直接帰宅を許されていた。

そういった経緯もあって、私は近くのコーヒーショップのカウンター席に座り、ノンビリとした時間を過ごしていた。



「奈々深ちゃん。」

聞きなれた声に名前を呼ばれて、私の座っている隣の開いていた席に誰かが腰を降ろしたみたいだった。

そして、声のした方を見てみてみると、制服を着た悠一くんが私に向かって笑いかけてくれていた。


気まぐれ仔猫37

「海里、お前、ここをこうされんの、嫌なのか?!」


「い、嫌では・・・・・・・・・ない・・けど・・・・」


言い掛ける私の言葉を邪魔するかのようにして、りゅうちゃんが触れ続けているそこを、更に強く捏ね繰り上げてきた。


「ひゃああっ、ああっ・・・・・・・・・・・・!!や、いや、・・・・・・・っ!!」

「ほら見ろ、やっぱり嫌なんだな。」


なんて、彼は私の反応で完璧に遊んで楽しんでいる。


年下の彼2

なんで、年下?!


しかも、ナンパとかされちゃったりして・・・・・・・・・・

私、ひょっとしてからかわれてる?!


でも、なんか、違うみたい。


人生初のナンパが、年下からだなんて、彼氏いない歴=実年齢の私には、いくらなんでもハードルが高すぎる。


しかも、しかもしかもしかも・・・・・・・・・・・!!!

なんで、こんな・・・結構、可愛い、と、いうか、なんと言うか、正直言って彼、雰囲気的にも、見た目的にも、私からしたらランク上位の好みのタイプ・・・・・・・・・なんだけど。

なんていうのかなあ、ズルズルと引き込まれるというか・・・・そんな感じ。

例え、変???


まさか、こんなに好みバッチリの可愛い年下の男の子にナンパされちゃうなんて、思いも寄らなかったよ。



年下の彼1

生まれてはじめて、ナンパというものをされてしまった。


私、楠木 奈々深。

23歳。


彼氏いない歴。

23年。


気まぐれ仔猫36

湿りを伴った音と共に、繰り返されるキス。


それを行いながら、彼はその大きな体で私を押し潰してしまわないよう、長椅子の部分に膝を立てていた。

そうしながらゆっくりと唇の重ね合いを味わい、残る片手でスカートの裾を大きく捲り上げてくる。


気まぐれ仔猫35

りゅうちゃんと出会ってから、もう、3年の月日が過ぎていた。

彼は私に対して、その後の私の体の状態とか、精神的な面において、色々と気遣ってくれていた。


そんなりゅちゃんと改めて二度目のキスをしたのは、私の高校入学が決まって、卒業式を終えたばかりの、ある寒い日だった。



月灯り13

ほっとして力の抜けた状態の私の体に、匠にいちゃんが沢山のキスをしてくれた。

その唇の感触に、私の唇から吐息が漏れ出す。


「瑠依・・・・・・・・もう一回、してもいい?!」


全身のあらゆるところに唇を這わせながら、匠にいちゃんが優しく私の腰を両手の平で抱え込んで自分の方へと引き寄せてくる。


気まぐれ子猫34

ペタ・・・・・・・・・ペタ。


大きな窓ガラスの上に突いていた私の両手に自らの手を添えて、りゅうちゃんがその位置を微妙に直してくる。


「海里、足も、もう少し大きく開いてみろ、そうだ。」


なんて、今度は足の開きにも注文を添えてくる。


「そうしたら、今度はもう少しこのまあるいお尻を突き出すようにしてみろ。」


気まぐれ仔猫33

待ちに待ったベッドでのエッチ。

さっき、お姫様だっこもしてもらった。


でも、でも・・・・・・・・・・・


なんか、りゅうちゃんのテンションが・・・・

明らかに、ダウン。


私から見ても、やる気がないというか、落ち着かないというか、兎に角、気持ちが伝わってこない・・みたいな。


気まぐれ仔猫32

「なあ、海里。」

「なあに?!」


お互いに床の上に倒れこんだ状態で体を重ね合わせ、その唇も重ね合わせていた私達。

正直言って、りゅうちゃんの服のボタンが時々体に当って、痛いけど、それでもやっぱり離れたくなかったんで、そのことには触れずにいた。


それに、りゅうちゃんにはりゅうちゃんなりの何らかの理由があったりする・・のかも知れない、し・・・・・・


籠の中・・・10

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


チラリと視線の端に捕らえた薫さんのそれは、これまでよりも更に硬さを増して、大きくなっているように思えた。


私は無意識のうちにも薫さんのそれを、強く握り締めてしまっていたらしくて、そのことに気付いて慌ててその力を緩めた。


気まぐれ子猫31

少しだけ身を起こして、彼が自分の開き加減のシャツの襟元に指を滑らせ、ある位置を指差した。


「?!」


私は、その意味が分からずに、目を丸くしながら首を捻った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

すると、そこを示していた指先が、今度は私の胸元へと伸びてくる。


気まぐれ仔猫30

重く、閉じられた状態の瞼が、ゆっくりと開かれる。

最初は薄ボンヤリとしていた視界。


それが、やがて鮮明に映し出されてくる。


私の両手が未だに後ろ手に組まれた状態のままであることに気がつくまで、それなりの時間が掛かった。


籠の中・・・9

「薫さん、ねえ、薫・・・・・・・・・さん。」


耳元で、その名前をもう一度繰り返し、体を揺すっても、やっぱり薫さんはそれに反応することはなくって、僅かに開かれている唇の隙間から、静かに寝息が漏れていた。


ね・・・寝てる。

やっぱり、寝てる。



「ねえ、薫さん、起きて、ねえ、起きて。」



何度体を揺さぶっても、やっぱり、起きてくれない。



籠の中・・・8

ドキドキドキドキ・・・・・・・・・・


元々は、自分からそうしたくて積極的に行動を起したのに、それが現実味を帯びてくると同時に、私の胸は高鳴っていた。


バクバクバクバク・・・・・・・・・


痛いくらいに、心臓が大きく鼓動を繰り返している。

私は、薫さんに言われた通りに大きなバスタオルを数枚、抱え込むようにして持つと、彼に遅れまいとして、その後に続く。


月灯り12

切な気に、そして優しく。

たっぷりと触れられ続けて、どうしてもそれを拒むことが出来なくなってしまった私の体。


受け入れ、触れ合っているうちに拡がってくる新たな感覚と、切ない思い。


私が今までに触れたことの無い、優しい安らぎ。

それが、とても心地良くって・・・・・

いつまでも、いつまででも、匠にいちゃんとこうして触れ合っていたい。


そう思うようになってしまっていた。


離れたく、ないよ。


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