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白夜5

・・・・・・・・・・。


それまで無言で眠り続ける匠にいちゃんを見下ろしていた彼が、その視線を私の方へと向けてきた。

少し神妙な面持ちの彼は、私に向かって何か言い掛けて、それから、机の上に置いたままになっていた私のミニのワン・ピースを手に取ると、それを私に被せ、着せてくれていた。


・・・・・・・・・・・・・・・。

背中のファスナーを締めようとして、私が両手を後ろにした時、彼がそこに手を廻してきてそれに触れてくる。


「?!」

不意に顔を持ち上げると、私の唇に彼が自身の唇をそっと重ね合わせてきた。




ちゅくりと湿った音を立てて唇が割り開かれると、彼の舌先がゆっくりと口腔内に挿入されてくる。


くちゅくちゅと互いの唇を強く合わせながら舌先を絡ませ合っていると、私の手を押さえ込むかのようにして重ねられていた彼の手が、下ろしたままのファスナーをゆっくりと引き上げていた。

そしてその手で私のワン・ピースの肩紐を落とし、そこから片方の乳房を弄り出していた。

柔らかな素材で出来ているそれが、実に脱がしやすい状態にあるということを、今日の経験を通して私は嫌と言うほどに理解をしていた。


くりっ・・・・・・こりっ・・・・・・・・・・


ゆっくりとした動きで、彼の指先がその先端を摘むと、軽く捻りを加えて刺激を与えてくる。


「ふん、んん・・・・・・・・・・・・・」


柔らかな刺激に、私の体がぴくぴくと小刻みな痙攣を伴い出していた。


「は、あ・・・・・・・・・ん・・・・・・・・・」


私の唇から新たな声が漏れて、その唇が離れてしまうと、彼は自由になった自身の唇を私の首筋にあて、その部分を丹念に舐め上げてきた。


「はあっ、はああああっん・・・・・・・・・・!!」


その感覚に、思わず私の声が大きなものとなって、その際に両足を床の上に突っ張るようにして力を籠めてしまっていた。

・・・・・・・・ら、なんだか体が物凄く飛び上がってしまっていた。


ぬるりっ・・・・・・・・とした感触が繋がった部分から伝わってくると同時に、彼の叫びにも似た声が漏れてくるのが聞こえた。


「うわっ、やべっっ、抜ける!!!!!」


私は慌てた彼に両肩を抑え付けられた状態になって、彼はそのまま身を捩るとベッドの枕元に置かれたままのティッシュに手を伸ばした。


「ほら、お前も持って、ヤバイ、漏れる。」


漏れる・・・・・・・・・

私は咄嗟に理解して、自分達の繋がりの部分に彼から手渡されたそれをあてがった。

彼はそのことを確認すると、自分自身のそれをそこから一気に引き抜いていた。


ぬるりとした感触と、生温かい感触を伴ってその部分から溢れ出してきたそれは、あっという間にティッシュを湿らせていた。


「う・・・・・・・・・なんか、ちょっと足りない・・・・・・・かも・・・・・・・」


私の言葉を聞いた彼が、素早く追加のティッシュを手渡してくれていた。


「ふう~・・・・・・・・やっぱ、ここではここまで・・・・・・・・・か。」


彼も自身のそれに附着しているものをティッシュで拭い取っていた。

拭いながら、体を少し倒れ掛からせるようにして、ちょっと残念そうに呟いていた。


「兎に角、この数ヶ月間で俺はなんとか周囲と話をつけることが出来た。

瑠依、匠のことは気にするな、あとはお袋自身が自分で何とかする。」

「なんとか・・・・・・・出来る・・の?!」

「あ~・・・・・・・・・多分・・な、望みはあると思う。」

「そう。」

「詳しくは後で、だ・・・・・・・・瑠依、帰るぞ、取り敢えずは必要最低限のものだけ準備しておけ。」

言うが早いか、彼は衣服を整え、立ち上がっていた。

・・・・・・・。

私も慌ててそれに続くようにして立ち上がると、乱れたままのワン・ピースをキチンと着直していた。

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