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白夜2
結局のところ、私はそのまま匠にいちゃんと一緒に彼のベッドの中で眠りに就いていた。シングルサイズのベッドは二人で寝るにはちょっと狭くて、それでもやっぱり匠にいちゃんと一緒に居たということもあって、私達はお互いの体を横にすると、その体を密着させた状態で寝ていた。
彼の均整のとれた長く、形の良い腕が、私のウエストの隙間を掻い潜って伸びている。
もう片方の腕も、同じようにしてウエスト部分のところから伸びて、私の体を包み込むかのようにして垂れている。
彼の手の平はとても大きくて、私はそれの片方に自分の手の平を添えて、指を絡めた状態で眠っていた。
「?!」
眠りが浅かったからなのか、窓の外の微かな音に反応して、私は閉じていた瞼をゆっくりと開いた。
最初は、気のせいかと思って、彼の手を自分の残りの手で包み込むようにして触れながら、再び眠りに就こうとしていた。
こん、こん・・・・・・・・・・・・・・・・
その時、部屋の窓ガラスを軽くノックする音が聞こえた。
こんな時間に、誰??
思わず、静かに寝息をたてている匠にいちゃんを起こそうと思って、体を起き上がらせた時、窓の向こうで、小さく彼の名を呼ぶ声がしたように思えた。
「?!」
その声に、聞き覚えがあった。
私は、未だに眠り続けている匠にいちゃんをベッドに残し、窓辺へと向かっていた。
そして、閉じたカーテンを開き、窓を開けた。
「!!瑠、瑠依?????」
窓を開けたそこには、志信にいちゃんが驚いたようにして、立っていた。
「やっぱり、志信にいちゃん。どうしたの??こんな時間に・・・・・・・・・・・」
「って、お前、あのまま匠と一緒に寝てるのかよ。」
彼に逆に問い詰められて、私はある現実を思い出していた。
まずい、彼、今は一応私の教育係的な役割も担っているんだった。
私は慌てて隠れるようにして、その場にしゃがみ込んでいた。
「・・・・・・・・・・・今更隠れても無駄だろうが。」
私の頭上から、志信にいちゃんの声がした。
顔を上げると、志信にいちゃんが開けた窓から、その大きな体を室内へと入り込ませているところだった。
「し、志信にいちゃん、何、してるの??」
「あ??いいじゃねえか、匠は寝てるんだし、あいつ、あの状態で眠りだすと、何しても起きねえからな。」
私の驚きを他所に、彼はその体の大きさに似合わぬ軽やかな動きで、瞬く間に室内へと入り込んでいた。
「よ、久し振りだな、元気してたか??」
なんて、ニッカリと笑みを浮かべて陽気に話し掛けてくる。
一見すると、怖い世界の方と間違われてしまいそうな顔つきと、その体格で、彼は幾度と無く、警察から職務質問をされたことがあったらしい、そのせいか、彼は誰よりも人懐こい笑みを漏らすようになっていた。
その顔を見てしまうと、思わず心が揺らいでしまう自分がそこに居た。
「・・・・・・・・・・・・と、悪い、それ、どうにかならないか??」
私の方に何気なく視線を下ろした彼が、ちょっと気不味そうにして、ある一点を見てきた。
「??・・・・・・・・!!やだっ・・・・・・・・・・・!!!!!」
私は、思わず胸元を両手で押さえ込むと、彼に慌てて背中を向けていた。
う、ううう・・・・・・・・・・・・・・・・その、私の乳頭、ちょっぴりその存在を示すかのようにして、ポッチリと膨らみかけていたというか、その・・・・・・・・・
「!!!・・・・・・・って、お前、そっちよりも、下、下も、どうにかしろ!!やばいぞ!!!!!」
えっ?!下?????
またも、言われて気がついた。
私、ワンピース(しかも、ミニ)以外は下着さえもつけていないままだから、胸元を押さえ込んだ状態で彼に背中を向けると、そちらに向かってお尻が上げ気味になっていたみたいで・・・・
でも、室内は暗いから、陰になっていて見られてはいない・・・・・・・・・と、思う。
思うけれど、私がその部分に何もつけていないことは、分かってしまったようで、突如視界に飛び込んできてしまった私の危うい部分に、流石の志信にいちゃんも動揺を隠し切れないようだった。
「・・・・・・・・・・たくよう、お前等の濡れ場見せられただけでも心臓に負担掛かったってえのに、更に追い討ちかけるなよなあ~・・・・・・・・・・・・」
なんて言いながら、疲れ果てたようにして志信にいちゃんが机の前にある椅子に腰を下ろしていた。
濡れ場??
濡れ場・・・・・・・・・・・・って・・・・・
志信にいちゃんの言葉に、思わず彼の方を見ると、彼と、その視線が重なった。