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泡沫4
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ちょっと待て、お前。」先輩が、私の方を見て、直立不動で固まっていた。
「?!」
私はそんな先輩に向かって小首を傾げながら振り返って見ていた。
私の周りでは、何人もの女の人達が忙しそうにして作業を行っている。
先輩は、その中央に立つ私を見て呆気に取られたような表情をしていた。
「お前、処女の癖に人前で全裸、平気なのか??」
広い広い室内の片隅に立ったままの先輩。
先輩の方からは、私が全裸状態でもその周囲を囲む多くの女性達の影になっているのでその全てを見ることは出来ていないと思う。
「え、仕方ないですよ、私、この家に見合った服とか持っていないですし・・・・・・・・」
全裸にされて、あっちこっちボディー・チェクを済ました後で、一気にいろんな服を次々と着せられていた。
「俺もここに居るんだが・・・・・・・・・」
「え、平気ですよ、先輩私の付き人さんしてくれるって言ってくれたじゃないですか。」
「・・・・・・・言うには言ったが、こういった展開は流石に想像していなかったぞ。」
「ええっ~・・・・・・・・・・・・?!何言ってるんですか、先輩、先輩はもっともっと色気があって美人なお姉さん達といつも楽しくやっているんでしょ??私の裸なんかその辺に転げている石と一緒でしょ?」
「こういった場所でそういったことをサラリと言うのは止めて欲しいんだがな、視線が痛え、そこの姉ちゃん達、さり気なく睨んでやがる。」
「あははははっはは、先輩、そういうこと相手に聞こえるように言っちゃダメですよ、心象悪くなっちゃうじゃないですか。」
「・・・・・・・・・・・既に最悪だろうぜ、心象とやらは・・・・・・・・・・・・」
言いながら先輩が吐息をひとつ吐くと、その背を壁に寄り掛からせていた。
「そうですか??」
「空気読めよ、お前、分かるだろうが、それくらい!!!!!」
「え~・・・・・・・でも、それって違うと思いますよ。」
「あ??」
先輩が首を傾げた時、意を決するかのようにしてひとりの女性が彼の方に向かって歩みを進めていた。
続いて、ひとり、ふたり・・・・・・・・・・・合計6・7人くらいの女性陣が先輩の方へと歩み寄っていく。
「失礼します。」
そして、その中でも最初に先輩に歩み寄った女性がその身を屈め、彼に深々と一礼をした。
「ああっ?????」
先輩の表情が、見る見る変化していくのがこちらからでも理解することが出来ていた。
と、同時に、先輩の周囲を囲むようにして集まった女性達の手が、彼に向かって一気に伸びていた。
「うっわあ、何しやがんだ、手前等!!!!!」
「多分、私と同じこと・・・・・・・すると思いますけど・・・・・・・・」
「あああああっ?!」
私がポツリと呟くようにして言うと、先輩は更に不機嫌そうにして声を高らかに上げていた。
「ざっけんなよ、手前等!!人に脱がされるならそれよりも先に自分で脱げらあっ!!寄るな!!触るな!!散れ!!邪魔だ!!!!!」
なんて叫びながら自分の周囲に集まってきた女性達を、先輩は蹴散らかすかのようにして軽く睨みつけていた。
「・・・・・・・・・・・・。」
それに困惑し、私の方にいる一番の責任者みたいなおばさんの方を見ると、彼女がひとつ頷いたので、女性陣が一気に先輩の周囲から離れる。
「うおっ?!お前等待て、少しは壁にでもなってやろうかな??とか思わねえのかっ!!!!!!」
丸で潮が引くかのようにして一気に撤収されてしまって、先輩は今度は別のことで怒鳴り散らしていた。
「え~、いいじゃないですか、先輩、脱ぐの好きなんでしょ???」
「てめえ、この場で犯すぞ。」
「うっわ、すんごい爆発宣言。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・全くだな。」
ズボンのベルトに手を掛けたままの状態で、彼はその場に居る女性陣全員の視線を物凄い勢いで一斉に集めることに成功していた。