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気まぐれ仔猫Ⅱ・11

夢を・・・・・・・・見ていた。




「りゅうちゃん。」


それまで閉じていた瞳を開くと、そこにはそれまで私の夢の中で静かに腰を下ろし、私を見ていた彼の姿があった。



『椿、海里・・・だな。』



あの時はじめて耳にした、彼の第一声。

夢の中、何もない真っ暗闇のその奥に、彼がその時と同じようにして、私を見ていて・・・・・・

で、あの時と同じようにして、私の名前を口にした。


「うん。」


思わず、それに頷いて、そのまま思い切り良く、目の前の彼の体に抱きついていた。

夢の中で、彼は私のその体に自分の腕を巻きつけてきて、私を強く抱きしめ返してくれていた。


タップリの安堵感と幸福感とに包まれて、目一杯顔がにやけたところで、目が覚めた。

あ~・・・・・・・夢・・か。


でも・・・・・・・・

目が覚めても、その状況は夢の中と同じだった。

違っているのは、夢の中ではお互いがキチンと服を着ていたけれど、現実では、お互いがその身に何もまとっていない状態。


その状態で私達は体を横にし、抱き合った形になっていた。


「・・・・・・・・・・・私、夢見てた。」

「あ??夢?!」

「うん、夢・・・・・・・・・・はじめてりゅうちゃんと出会った時のりゅうちゃんがそこにいて、私に向ってあの時と同じようにして私の名前を口にしてた。」


ふ・・・・・・・・ん。

って感じに、私の言葉を聞きながら、彼が私の頬に手のひらをあてがってくる。


「・・・・・・・・で?!」

その頬に、彼が軽く唇を添えてきたその後で、私の見た夢の話の続きを求めてきた。

私は彼に求められるままに、私が見た夢の話を続ける。


「あのね、それで・・・私、真っ暗な中、とぼとぼとひとりで歩いていたから凄く不安だったんだけど、りゅうちゃんがいて、で、会うことが出来たから、私、嬉しくって思い切り良くりゅうちゃんに抱きついていた。

・・・・・って、とこで目が覚めちゃったんだけど・・・・・・・・目が覚めたら、実際にも私、りゅうちゃんに思い切り良く抱きついていた。」

「・・・・・・・・・そうだな。」


私がそう告げると、彼は口元に静かな笑みを溢していた。


「海里、お前が寝てる間に、あいつがきたぞ。」

「・・・・・・・・・あ、あの女医さん?!私、どのくらい寝てたの??」

「あ??1時間とちょっと・・・・・・・・ってとこ、か・・・海里、体の方は心配ねえとよ。」

「心配ないの?!・・・・・・・そっか、良かった。」


私が彼の言葉に安堵の吐息をついていると、彼がその唇を軽く重ね合わせてきた。


「再現でも・・・してみる・・か。」

「ほえっ??」

「ほえっ??じゃねえよ。」


いつもと同じ、突然そういったことを彼に告げられて、私が自体を理解することが出来ないままに目をパチクリとさせていると、彼はそんな私を見てクスクスと楽しそうにして笑みを溢していた。

そんな彼が、一気に私達がその体の上に被せている薄手の大判上掛けを払いのけると、一気にその身を起こしながら私の体を抱え上げると、悠々とした動きでベッドから下りていた。


「な、何?!りゅうちゃん、何、するの・・・・・・・・・・・??」

「言ったろ??再現。」


そう言いながら彼が私の体を下ろしたのは、室内に置かれている小さなテーブルの上だった。

ニヤリ。

きょとんとした顔で彼の顔を見上げると、そのまま、はじめて出会ったあの時と同じようにして、彼がそっとその唇を重ね合わせてきた。


最初は、本当にあの時と同じ、優しく触れるだけのキス。


その触れ合いが、時間の経過と共に次第に重なり合いが深まっていく。

「・・・・・・・・・・・。」

気がついたら、、私達はその体を抱きしめ合った状態で、深いキスを繰り返していた。


繰り返しながら、私の体の奥からは、熱い感覚が溢れ出して来て、彼のその手に促されるまでもなく、その足をゆっくりと彼に向って開くと、そこに、彼の指先が入り込んでくる。


「ん、ふっ・・・・・・・・・」


くちゅくちゅくちゅとそこを掻き回す彼の指先の動きに合わせて、私の腰もゆっくりと揺さぶりを開始していた。

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