2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

小雨降る中

仕事を終えて玄関のドアを開くと、その奥からシャワーの流れる音が聞こえてきた。


「?!」


不思議に思いはしたのだけれど、心当たりがない訳ではなかった。





「よお。」

「晶良、来てたの??珍しいわね、あなた、今日みたいな天気嫌いなのに・・・」


私がお気に入りのバスタオルを出しながら話し掛けると、晶良はバスルームの中から、軽く「ちょっとな」と返してきた。


「お前も入る??」

お前・・・・・・・・・・私、これでもあなたの高校の先輩、だぞ、相変わらずちょっぴり生意気な奴。

そう思いながらも、もう慣れたことなので特に咎めることも無く、返事を返した。


「私は良いよ。」

「あ?!」


その途端、不満丸出しの声が響いてきた。

ほんと、相変わらずなんだから。


「分かったわよ、待ってて。」


軽く吐息を漏らした後、返事を返すと「分かった、早く来いよ」シャワーを浴びたままで晶良はコチラを振り返りもせずに言ってくる。

私が服を脱いでいる間に、彼はシャワーを浴び終えたらしく、それを捻って止める音が聞こえてきた。


「・・・・・・・・・・・・・・・。」

服を脱ぎ終え、そのドアを開くと、その視線が私の姿をシッカリと捉えていた。


晶良の鋭く切れ長な視線が、真っ直ぐに私の姿を捉えていた。


晶良がシャワーを浴びて立ち上がった湯気の中、私達はその唇を重ね合わせていた。

裸体の晶良が、裸体の私を抱き締め、唇を重ねてくる。


互いに裸体同士でそうなれば、当然のことながら晶良のそれが一気に元気になってくる。

唇を重ねながら私がゆっくりと足の力を抜くと、晶良の手がスルリと滑り込み、その谷間に指先が触れてくる。


ち・・・く・・・・・・・・・・


静かに、湿った音が響いていた。


「あのさ、晶良・・・・・・今日・・・も??」

晶良のそこも準備OK、そして私のそこも・・・・・・・・・


私が少し眉を顰めて尋ねると、晶良はその口元に笑みを漏らしていた。


「それで、出来たことは??」

「ん~ん。」


晶良との関係は、私が20歳を過ぎた頃からこうして時折続いていた。

そして、その関係を持つ時は必ず彼は生で挿入を果たし、私の中にその全てを放出していた。


けれど、私がその身に晶良の子供を身篭ったことはただの一度も無かった。


本人に言わせれば、出来にくい体質をしているらしいのだけれど、回数を重ねれば、その言葉も嘘ではないらしいこを理解することが出来ていた。


晶良との行為を何度繰り返そうとも、その子は宿らない。

当然、今回も同様に・・・・・・・・・・・


開きかけ、湿りを帯びた私のそこに、晶良のそれが静かに挿し込まれてくる。


「あ、ああ・・・・・・・・・・」

晶良とこうして出会い、体を重ねることが出来る回数は数ヶ月に一度ほどの割合だった。


それでも数年間続けていれば、回数もそれなりに繰り返されていることになる。

そして、私達の関係がそこから先に進むことも無ければ、後に戻ることも無い。


ただ、その欲望の行き場が無くなった時、晶良は私のところへとやってくる。

そのこと、気付いてはいるけれど、私は晶良との関係は嫌ではなかった。

COMMENT

管理者にだけ表示を許可する

TRACKBACK

トラックバックURL:

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

cork_board template Designed by ARCSIN WEB TEMPLATES Customized by WEB Memorandum