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気まぐれ仔猫35

りゅうちゃんと出会ってから、もう、3年の月日が過ぎていた。

彼は私に対して、その後の私の体の状態とか、精神的な面において、色々と気遣ってくれていた。


そんなりゅちゃんと改めて二度目のキスをしたのは、私の高校入学が決まって、卒業式を終えたばかりの、ある寒い日だった。




りゅうちゃんはその仕事柄からなのか、沢山の綺麗な大人の女性と共に居ることも多かった。



はじめ、私を視界の隅に置いた綺麗な大人の女の人は、なんだか勝ち誇ったようにして私を見ると、鼻でせせら笑いながらりゅうちゃんの身に、自分の体を摺り寄せていた。

舐るように、そして親密な二人の間柄を自慢するかのようにして、私に向かって威嚇でもするかのようにしてその鋭い視線を浴びせかけてくる女性の強さ(?!)に、私の足は竦み上がり、その場に凍りついたかのようにして立ち尽くしてしまっていた。

彼女は、そんな私を見て、口元に勝ち誇ったような笑みを浮かべていた。

彼女の唇が「ここはお子様が来るところじゃないのよ♪♪」とでも告げるかのようにして、うっすらと笑みらしきものを溢していた。


けれど、りゅうちゃんに呼び出されてやってきた私がそこに居ることに気付いた彼が、当然のようにして私の所へと歩み寄ってきた。

そして、その身を引き寄せて、軽くキスをしてきた。

りゅうちゃんにキスをされたのは、これで二度目になる。


はじめてのキスは、あの、りゅうちゃんとはじめて出会った時、テーブルの上に腰掛けていた私に、彼はそっと口付けてくれていた。

あの時のキスが、忘れられなかった。


人前であるにも関わらず、りゅうちゃんにそうされて、私は唇の奥から小さな喘ぎを漏らしそうになって、ぐっ、と堪えていた。


そんな私達の背後に居たあの綺麗なお姉さんが、愕然としたようにして、私達、と、いうよりは、私を見ていた。

実はりゅうちゃんは女の人とHをしても、絶対にキスはとかしてくれないことで有名になっちゃっていたんだって、Hできても、いつも服を着たまま入れるだけのHしかしてくれなくて、それ以上はやってくれないんだって。


女の人の服も脱がさないで、そのまま、必要なとこだけ出してH。


それが彼がHをしてくれる時のお決まりのパターン。

だから、りゅうちゃんと一度でもHをした経験のある女性の間では、誰が最初にキスしてもらえて、更に普通にHをしてもらえるようになるのか、影でコッソリ競いあっていたりもしてたんだって。


つい最近・・・・・・・・・私がりゅうちゃんのあれをおしゃぶりするようになってから、りゅうちゃんがタバコ吸いながらそんなことを言っていた。


「それの何が楽しいのかね?!

契約は何処まで行っても契約でしかないんだが・・・・・・・・」


なんてことも、付け足していた。

仕事は仕事であって、それ以上のものは存在していない。

そういったことを彼は言いたかったみたい・・なのだけれど・・・・・・・・・・・・・


だから、まだ頼りない小さな体の私を抱え込むようにしてキスをするりゅうちゃんの姿に、その女性は呆然として立ち尽くしてしまっていたようだった。

その女性どころか、りゅうちゃんの周囲に居る女性が、彼にキスをしてもらった経験を持っていないという事実。

けど、りゅうちゃんは、中学を卒業してまだ間もない私の唇に、自分のそれを当然のようにして重ね合わせてきていた。


そして、その手がゆっくりと体を弄りながら、下におりてくる。

足のラインを弄った手の平は、スカートの中へと滑り込んできた。


そのまま手の平を移動させ、丸みのあるヒップラインをもぞもぞと撫で回してくる。

そうしながら、唇を塞いでいただけの彼のそれが、私の唇を押し開いて舌先を挿し込んできて中を弄り始めていた。


私は思わず声を漏らして、彼の背中に手を廻していた。

そうでもしないと、今にも足の力が抜け落ちて、その場に崩れ落ちてしまいそうになる。


ちくちくちくと重ね合わせた互いの唇の間から、湿りを伴った音が響き渡る。


その場に居た綺麗なお姉さんは、顔面蒼白状態でそこに立ち尽くしていた。

ブルブルと、その手が、そして徐々に、全身が、小刻みに震え出している。


けれど、そのお姉さんが「私」に向かって何かを仕掛けてくる・・と、いうことはなかった。

恐らく、そうしたことを彼女が行うことは、許されていないから・・・・・・・・・なのかも知れなかった。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」


そんな彼女を思い出したかのようにして、唇を離した彼が振り返ると、無言でその視線を投げ掛けていた。

彼女は、その視線にピクリ、と、少しだけ身を跳ね上がらせると、それまで露に出し続けていた表情を直ぐに一掃させ、彼に向かって軽く一礼を残すと、そそくさとその場を後にしていた。


「他言無用だ、分かるな。」


その背を追うようにして、りゅうちゃんがそんな言葉を付け足していた。


薄暗いお店の一室に残ったのは、結局、私とりゅうちゃんだけになっていた。

そして、彼が私に向かってそこにある椅子に腰を降ろすよう、促してくる。

私は黙ってそれに従うと、ゆっくりと腰を降ろしていた。


思ったよりも弾力のあるそこに腰を降ろすと、その体をりゅうちゃんの手によって軽々と押し倒されてしまう。

そして、頭を抱え込むようにして大きな手の平で抑えられながら、再びキスをされていた。

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