カテゴリ:気まぐれ仔猫 の記事一覧
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気まぐれ仔猫6
新たに動き出した車内のトイレで、私は、滑りを帯びたそこをティッシュで拭き取り、湿りの余韻を残したままのショーツをシッカリと履きなおした。揺れる車内の向こうから聞こえてくるざわめきが、先ほどとは違って、幾人もの人々が車内にいるということを、知らせてくれていた。
身なりを整え直した私は、トイレを後にし、笠原のところへと向かった。
気まぐれ仔猫7
ジィ~・・・・・・・・・鈍い金属音が辺りに響いたとき、周囲に居た僅かな大人たちの表情が一瞬強張った。背中を向けていても、分かる。
その音は・・・・・
気まぐれ仔猫8
電車は既に走り出していた。無人のプラットホーム。
あるのは、くたびれた看板と、木製の長座椅子。
気まぐれ仔猫9
今頃・・・・・・・笠原は、あの女の子とやっているんだろうなあ~・・・・・・・・・・・・流れる景色を眺めながら、私はぼお~・・・・・っとそんなことを考えていた。
私も、笠原と、したかった・・・けど、今、あいつは別の女と一緒に居る。
誰も居ない無人の駅、そこに降りるふたりの人影には気付いたのだけれど、嬉しそうにして笠原に寄り添う彼女と、それをさっきみたいに煩わしそうにすることもなく、受け入れている笠原。
そんなに、彼女にお口でしてもらったの、良かった?!
あ~・・・・・・・仕上げは確か、扱いてもらっていたんだっけ。
そして、その先端から飛び出したものの全てを飲み干した彼女。
ふたりは、間もなく到着した無人の駅のホームに降りていた。
気まぐれ仔猫10
「うん。」そう返事する私に、りゅうちゃんはこんなことを聞いてきた。
「お前、背、伸びた・・よな・・・??何センチになった?!」
りゅうちゃんは、倒れ掛かっていた私の体を、その大きな腕でこともなく、起こすと、自分の身にもたれ掛からせるようにして引き寄せてきた。
「164。」
私はりゅうちゃんの胸の温かさに酔うような心地で、簡潔に答えた。
「そうか。」
私の頭上で、りゅうちゃんの低い声が静かに響いた。