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カテゴリ:気まぐれ仔猫Ⅱ の記事一覧

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気まぐれ仔猫Ⅱ・16

携帯の向こうから聞こえてきたその声は、物凄く焦っているみたいだった。


「海里、あんた、今、どこにいるの??塚本の奴が「笠原が真っ青な顔して椿を探してる」って言ってうちにまで乗り込んできてるんだけど・・・

あんた、今、なにしてるの??」


それは、友達からのTEL。




気まぐれ仔猫Ⅱ・17

・・・・・・・・・笠原が、携帯の向こうから私の名前を口にしたところまでは覚えている。



椿・・・・・・・・

って、彼が私の名を呼んできた。



私はそれに何とかして返事を返そうとしたのだけれど、声が出なかった。


で、なんでだかは分からないのだけれど、笠原の声を聞いたと同時に、それまで無理矢理にっ・・ていうか、自分でも無意識のうちに押し込めていた沢山の思いがあったみたいで、それらが一気に私の頭の中で爆発しちゃったみたいだった。

で、グルグルって感じに急に物凄い眩暈に襲われて、で・・・・・・・・・・








気まぐれ仔猫Ⅱ・18

「海里、早く元気になって、また学校で会おうね♪♪」


目を覚ました私のベッドの枕元に、可愛いラッピングに包まれたクッキーが置かれていた。

それに添えられていたメッセージカードの文字に、見覚えがあった。


「え、うっそ、まさか・・桂・・・ちゃん・・・・・・・・・・?!」

「それだけじゃねえぞ、笠原ってえのと、塚本ってえのも一緒に来たぞ。」


私が枕元にあったそれを手に驚いていると、その後ろから、りゅうちゃんの声が響いてきた。




気まぐれ仔猫Ⅱ・19

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」


とろんとした表情のまま彼の顔にその視線を向けると、そのことに気が付いた彼が私の方に向かって笑みを漏らしてきた。


ニンマリ・・・・・・


って表現がピッタリなような笑み。




気まぐれ子猫Ⅱ・20

ちっ・・・・・・・・・ちゅっ・・・・・・・・・・・・・・・


そんな感じに、彼が小さく湿った音を響かせてきた。






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